気ままな旅の愉しみ
10月末に沖縄へ行ってきました。
宿とレンタカーを予約しただけのゆっくり旅です。
宿泊は国頭郡本部町の古島テラス
木造和室の一軒家。沖縄北部にみられる特徴の造りだそうです。
山の中の細い一本道を分け入り、どんどん登っていくと素晴らしいロケーションの宿に到着です。檜のお風呂から海と星空が望めます。
原生林の森に抱かれて、文字通り自然の懐に溶け込む時間を過ごせました。
今回は高齢で体力に自信がない父と一緒ということもありますが、私のここ数年の旅はおおまかなスケジュールのみ。あとは天候や状況に応じて、直感のままに行き先を決めます。
実はこのほうが面白いことを見つけたり偶然が重なり貴重な体験ができたりするのです。
初日に訪れたのはうるま市宮城島。
沖縄本島から海の上を走る海中道路を渡って『ぬちまーす観光製塩ファクトリー』を訪れました。
「ぬちまーす」とは命の塩の意味。こちらの工場では工場真下の海水を引き上げて塩を結晶化させる特許製塩法を開発したそうです。
そのため塩分は一般的なものと比べると25%低く、生命に必要なミネラルの含有量が世界一なのだそうです。
全ての生命の源である海。そこには生物に必要なすべてのミネラル成分が含まれ、人間の血液や赤ちゃんが育つ羊水とほぼ同じバランスで存在しています。この自然の恵みの海水をそのままの状態で結晶化させる製法により「ぬちまーす」が誕生しました。<HPから抜粋>
さてこちらの工場の敷地内は素晴らしい絶景ポイントがいくつかあります。
◇果報バンタ(カフウバンタ)
バンタとは「崖」のことで別名「幸せ岬」。眼下の浜は満月の夜にウミガメが産卵に訪れるそうです。
◇龍神風道
沖縄の海の神様、龍宮神のエネルギーが龍神風道を入り口として末広がりに入ってくるそうです。
あら?
ふと見上げると龍の形に見える雲が!
今回の旅行は当初、10月初旬に予定をしていました。しかし9月末から沖縄に続けて発生した台風によりキャンセルとなりました。
計画通りに事が進まないと嘆いたところで自然相手ではどうすることもできません。
『今ではない』と教えてもらえたのかもしれません。
『もっといいこと』が用意されているのかもしれません。
楽しみを待つ時間がさらに増えたことを喜べばいいのです。
いつの頃からかそんなふうに物事を捉えるようになり、焦ることがなくなってあるがままの日常を受け入れられるようになりました。
そしてやたらにこだわりを持たない方がよき贈り物をいただけるような気もするのです。
起こることに意味を持たせているのは自分自身。
幸不幸と選別せず、朗らかに日々を暮らし心のままに好きなことをして感謝の気持ちを忘れずにいれば、憂うことはなくなるのだと思います。
半年前は北海道で入院していた父。まさか沖縄でジンベイザメを眺められるとは!
さて次はどこへ行こうかな。